長いお別れ

whistling a merry tune I never heard before

神の手の中にある

真夏日と言っても夕方の空気はもう秋だ。日も短くなった。夏の間あれだけ咲き誇ってた道端の花はやがて枯れていく。それは花そのものにとって悲しみや寂しさを感じさせるものなのだろうか。分からないけれど、見ているわたしたちは命の儚さを感じる。人間だけ特別なんてことはきっとないだろう。

本当に、ここらでもういいかなと思えてくる。投げやりのような、達観のような、自分でもよく分からない。もう限界で、まあそれを誰かにわかってほしいわけではなく、ただただ疲れたなと思う。

そんなことをぼんやりと考えていると、電車の窓からびっくりするほど綺麗な夕焼けが目に入り、胸が痛くなる。こんな風に生命の色に染まった街で、人生を投げ出そうとしてるのだ。許されるだろうか。とか、この期に及んでも誰かの許しを請うのも笑えてしまう。

綺麗な景色のままというのも、一興。あとほんの少しの勇気できっとどちらにも振り得るんだ。神さま!