長いお別れ

whistling a merry tune I never heard before

約束

入院して、退院した。
元気になって退院したわけでは多分ない。なんとか自宅でやれそうになったからくらいのイメージだ。

自分を今支えてるのは、愛情と友情と主治医とした約束。
そのどれが欠けていても、退院する程度まで回復することはきっとなかったのだと思う。あやうく長期入院になり、転院させられるところだった。危ない。きっと辺鄙なところにある病院だ。たとえば七国山とか。

帰ってきて、毎日何時間も何時間もゲームに興じている。それ自体はとても楽しく、幸せな時間を送れている。
けれど、家事をするとき、買い物に行くとき、犬の散歩に行くとき、なんとなく河原を歩いてみるとき、入院する前と同じようにひたすらつらい。きつい。耐えられないと思うこともある。けれど実際には耐えているわけで。そもそも気持ちと行動は必ずしも一致するものではない。気持ちという点で言えば、退院した今だって、超死にたいし超自殺したいしそういう気持ちはきっとなくならないのだと思う。主治医も看護師さんたちもみんなそう言ってたからだ。しかし、死なないのだ、わたしは。なぜならそれは「当面の間は死なない」という約束をしてしまったからだし、わたしは約束を守る方だからだ。でも実を言うとその約束は、破ることだってあり得ると思っている。それはまあそのときにならないと分からないけれど。

そういうわけでまたぼちぼち、みんなと、長いお別れをしていきたいと思う。いつかくる別れの日まで、言葉を綴ることを止めることはわたしにはきっとできないのだ。